作業着に適した業務用乾燥機 方式の違いと選び方
雨天や雪のなか外での業務に使った作業着や、寒暖差のある環境の出入りで生地が結露した作業服。毎日使うのに、翌日着るタイミングで袖を通すと乾ききっていない——。工場、建設現場、インフラ保守業務、物流倉庫など、作業着を毎日着用する職場では「不快だけど仕方ない」と諦めている人も多いでしょう。
例えば日常生活で使う衣類なら天日干しができなくても、室内の風通しが良いところに干したり、乾燥機を使うといった選択肢もあります。一方の作業着は、「シワやダメージが心配」「安全反射ベルトなどの特殊加工がある衣服は乾燥機に入れられないのでは?」といった疑問を持つのが一般的です。
「他の職場ではどのように乾かしているのかわからない」「そもそも業務用の作業着が乾かせる乾燥機があるのかないのかもわからない」「どんな種類がどんな環境・シーンに向いているのかもわからない」という悩みを抱える方も多いでしょう。
今回は家庭用でも使われるドラム式に加え、その他の業務用乾燥機のラインナップと各特徴、選び方についてご紹介します。
作業着を乾かす機械 主な種類
作業着を乾かす機械は、次の2方式に大きく分かれます。
ドラム式乾燥機
衣類を回転させながら温風を当てて乾かす方式。家庭用乾燥機と同じ仕組みを業務用に大型化したもの。
ロッカータイプ乾燥機
ロッカーのような縦型の庫内に作業着を吊るし、温風と送風によって乾かす方式。
他にも機械ではありませんが、専用設備を設けた大型乾燥室で衣類をまとめて乾かす方法もあります。乾燥室はある程度の広さが必要だったり、既存設備の大改修等多額の費用と長い時間がかかります。
現場への導入しやすさを考え、この2つの機械の方式の違いと特長を知っておくと設備選びの判断がしやすくなります。
ドラム式乾燥機の特徴
ドラム式は、短時間でまとまった量の衣類を乾かせることが強みです。多くの家庭でも導入が進んでいるので、操作も直感的で使いやすくシンプルなのも利点です。
その一方で、衣類を回転させながら乾かすため、厚手の作業着やかさばる衣類では、シワや縮みが生じやすいという構造的なデメリットもあります。
また素材によっては、高温乾燥に不向きなものもあります。いずれにせよ、自社で乾燥するものがどんなものか、取り扱い方を確認することが欠かせません。
ロッカータイプ乾燥機の特長
ロッカータイプは、作業着をハンガーに掛けたまま庫内に収めて使います。温風と庫内ファンによる送風で乾かす方式です。庫内温度をおよそ60℃前後に自動調節し、異常な高温にならないよう制御する機能を備えた製品もあります。
衣類同士がドラムの中で擦れ合ったり絡まったりしないため、型崩れやシワを抑えやすいのが最大の特長です。シワへの配慮が必要な制服や型崩れさせたくない防寒着・防火服など、今までクリーニングに出すしかなかったものも、ロッカータイプであれば現場で乾燥させることもできるようになります。

こうした点から、厚手の作業着、防寒着、制服、防火服など、ドラム式では扱いにくいとされる衣類にも対応しやすい方式として、業務現場での導入が進んでいます。
「衣類管理の手間が減る」という点も利点です。庫内にハンガーに掛けて入れた衣料は、そのままの状態で乾燥が完了します。つまり、畳んで収納する必要がなくロッカー内に衣類を保管できるのです。
まさに、忙しい現場での運用に向いていると言えるのではないでしょうか。
導入前に確認しておきたい4つのポイント
工場や建設現場など、複数人が同時に作業着を使用する、忙しい現場に向いていると言える「ロッカー型乾燥機」。導入前には、次の4点を確認しておくとよいでしょう。
①1回あたりの収納枚数
何人分の作業着を一度に乾かせるか?
②1日の稼働回数
「朝夕のシフトの入れ替わりのタイミングには乾いていてほしい」など使いたいタイミングに合っているか?
③設置スペース
本体サイズと扉の開閉スペース、搬入経路
④電源(電圧)
設置する環境で、高電圧(200V)が使えるかどうか。家庭用電源のみの場合、100Vを推奨します。
特に、ポイント①と②は最重です。複数人分をまとめて乾燥できるサイズを選べば、「順番待ちで乾燥が終わらない」という運用上の問題を避けやすくなります。
ロッカータイプ業務用乾燥機「Windy DRY EX」の仕組みと特徴
ロッカータイプ業務用乾燥機の一例が、川上機工が製造し、プレッシオが販売代理を務める「Windy DRY EX」シリーズです。
サイズも豊富で、2~3人分の衣類が乾かせる小型タイプから、15~18人まで乾かせる大型タイプまであります。1回の乾燥時間は、枚数により変わりますが3~6時間程度。朝晩2回のシフトに合わせて稼働させることも可能です。
仕組み
庫内に吸気した空気を庫内ファンで循環させながら温風を当て、排気を自動調節することで、効率よく、かつ衣類への負担を抑えながら乾燥させる設計になっています。
主な特徴
- ・温風+庫内送風のW効果による効率乾燥
- ・庫内温度の自動調節機能(異常高温を防止)
- ・省スペースなスライド式扉(耐熱ポリカーボネート採用)
- ・ルーティンタイマー標準搭載(予約運転が可能。防寒着のウォーマーとしても活用できます)
- ・PSEマーク取得済み
- ・通常ロッカー清掃とほぼ同様の手入れで維持管理可能。定期メンテナンスも万全
- ・100Vタイプで、大容量の乾燥が可能。最大横幅1,600mmで18人まで使用できる
オプション
プライバシーウィンドウ
外部から見えない仕様もご用意しています。ブラウン系・ブラック系から選択可
セキュリティロック
扉に施錠しておくことで、取り違えや盗難を防止できます
転倒防止プレート
基本的な安定性に加え、万が一のためにロッカーの足元を固定するための機器も揃えています
庫内100Vコンセント
オゾンガス発生装置の設置(別売)で除染ボックスとしても活用可。
DRY109EX/112EX/116EX専用で(安全のため稼働中は通電しません)
工場、整備工場、建設現場、物流倉庫、消防関連など、作業着を毎日大量に扱う現場での導入が進んでいます。サイズは、コンパクトな2〜3人分用(105EX。殺菌灯を搭載しカビ・菌類の発生も抑制)から、幅900mmで5〜10人分(109EX/209EX)、幅1,200mmで7〜14人分(112EX/212EX)まで、100V/200Vの電源仕様と合わせて選べます。といえます(ただし、素材によって適した乾燥方法は異なるため、洗濯表示の確認は必要です)。
よくある質問(FAQ)
Q1. 作業着用の乾燥機はありますか?
一般的なドラム式乾燥機のほかに、作業着をハンガーに掛けたまま温風で乾燥させる、業務用のロッカータイプ乾燥機があります。
Q2. 作業着を吊るしたまま乾燥できますか?
できます。ロッカータイプの業務用乾燥機であれば、ハンガーに掛けた状態のまま庫内に収めて乾燥させることができます。
Q3. 作業着がシワになりにくい乾燥方法は?
衣類を回転させないロッカータイプは、ドラム式に比べてシワや型崩れが生じにくい傾向があります。
ただし素材や乾燥条件によって結果は変わるため、断定はできません。導入前に自社の作業着で確認することをおすすめします。
ドラム式以外の作業着乾燥設備をお探しの方へ
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